終戦の日に思うこと。
古事記や日本書紀によると、日本は、神々の子孫である天皇を中心に単民族の島国として文明を築いていきました。平安時代に武士が現れてから、内戦の時代に入り、天皇は象徴的な役割、幕府は国を治める役割で共存してきたが、明治維新で天皇に主権が戻り、西洋文化を取り入れて文明開化しました。
侍の精神は、最後まで幕府軍として戦った会津藩士の「十の掟」に示されています。
一 年長者の言うことに背いてはなりませぬ
二 年長者にはお辞儀をしなけれはばなりませぬ
三 虚言を言うことはなりませぬ
四 卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五 弱い者をいぢめてはなりませぬ
六 戸外で物を食べてはなりませぬ
七 戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです。
文明開化とともに、富国強兵の流れで帝国主義となり、昭和に入って戦争に突入しました。
軍国主義は侍の精神を身にまとい、戸惑いながらも、国が一丸となるのには、よい材料だったのだと思います。傾いていることに気づいても、もう後には戻れず、全部破壊されるまで止まりませんでした。そして、それは同時に天皇が神ではなくなった瞬間でもありました。
戦後、日本のエネルギーは、復興に注がれ、産業は急速に発展していきます。
戦後の世代は、目の前にあることをただひたすらこなしながら仕事をしてきたのだと思います。高度経済成長をとげ、世の中はどんどん便利で豊かになっていきました。
しかし、同時に便利さに溢れて、日本人の精神は考える力を失いつつあります。会津藩士のような人生の「掟」もなくなっています。
生き方が多様化し、自由は増えたけれど、なぜか心病む人が激増しています。人間関係がうまくできなくなったことで、心閉ざし、自分だけの世界で非現実的な恐怖と不安に怯える人も増えました。
どうやら人生の方向を見失っているようです。
人生はシンプルです。人として驕(おご)ることなく生きればいいのです。転んで気づくこともあり、起き上がればまたなんとかなっていくものです。